職務経歴書のNG例

職務経歴書のNG例:採用担当者がそっと画面を閉じる「やってはいけない」共通点

職務経歴書は、あなたのビジネススキルを測る「最初の納品物」です。内容がどれほど立派でも、形式が整っていなかったり、相手の視点が欠けていたりすれば、その時点で「プロフェッショナルとしての配慮が足りない」と判断されてしまいます。

この記事では、採用担当者の視点から「これをやったら不採用確定」というNGパターンを網羅しました。自分の書類がこれらに当てはまっていないか、厳しくチェックしてください。

目次

  1. はじめに:職務経歴書は「ビジネス文書」である

  2. NG1:視覚的な配慮がない「壁のような長文」

  3. NG2:実績が主観的すぎる「ポエム化」

  4. NG3:守秘義務の欠如「情報の出しすぎ」

  5. NG4:前職への不満が滲み出る「ネガティブ表現」

  6. NG5:基本中の基本「誤字脱字と日付の不整合」

  7. 意外な落とし穴:転職回数や空白期間の「説明拒否」

  8. まとめ:NGを排除するだけで、通過率は倍増する


1. はじめに:職務経歴書は「ビジネス文書」である

職務経歴書は、あなたの人生の物語を語るエッセイではありません。応募先企業という「クライアント」に対し、自分という「商材」の導入メリットを説くためのビジネス文書です。

ビジネス文書において最も罪深いのは、<b>「読み手の時間を奪うこと」</b>です。2026年の採用現場では、一次選考は数秒から数十秒で判断されることも珍しくありません。その短い時間で「あ、これはダメだ」と思われてしまうポイントを排除することが、内定への最短ルートとなります。


2. NG1:視覚的な配慮がない「壁のような長文」

最も多いNGが、改行や箇条書きのない「文字の壁」です。

・<b>NGの具体例</b>

「前職では営業として頑張りました。毎日のようにテレアポをして、顧客のところへ足を運び、信頼関係を築くことに注力した結果、多くの契約をいただくことができました。また、チームのメンバーとも協力し、互いに切磋琢磨することで高い目標を達成し、社内でも表彰されるなどの成果を残すことができました。」

このような文章は、一見丁寧ですが、採用担当者は読み飛ばします。

<b>【改善のヒント】</b>:見出しをつけ、箇条書きを活用しましょう。視覚的に情報の「骨組み」が見えるようにすることが重要です。


3. NG2:実績が主観的すぎる「ポエム化」

「一生懸命取り組みました」「高く評価されました」といった主観的な表現ばかり並べるのはNGです。

・<b>NGの具体例</b>

「誰よりも熱心に接客に取り組み、お客様から笑顔をいただくことができました。私の真心が通じたのだと思います。」

ビジネスにおいて「真心」は数値化できません。

<b>【改善のヒント】</b>:数字、割合、比較対象を用いて定量化してください。「接客評価アンケートで5点満点中4.8点を獲得(店舗平均4.2点)」と書けば、それは客観的な事実になります。


4. NG3:守秘義務の欠如「情報の出しすぎ」

アピールしたい気持ちが強すぎて、前職の機密情報を漏らしてしまう人がいます。

・<b>NGの具体例</b>

「主要顧客であるA社(売上規模○○億円)に対し、利益率○%の独自スキームである○○システムを導入し……」

これを読んだ面接官は、「この人は自社に来ても、うちの情報を外で漏らすだろう」と警戒します。

<b>【改善のヒント】</b>:具体的な企業名や独自の技術名は「大手自動車メーカー」「独自のロジスティクスシステム」など、抽象化して記載するのがビジネスマナーです。


5. NG4:前職への不満が滲み出る「ネガティブ表現」

退職理由は、職務経歴書においても「前向き」である必要があります。

・<b>NGの具体例</b>

「現職の評価制度が不透明で正当な評価が得られないため、転職を決意しました。」

正論であっても、書類に書くべきではありません。

<b>【改善のヒント】</b>:不満を「希望」に変換します。「より成果がダイレクトに反映される環境で、自身の力を試したいと考え……」とすれば、ポジティブな挑戦の姿勢として伝わります。


6. NG5:基本中の基本「誤字脱字と日付の不整合」

2026年になっても、これらは最大の落選理由であり続けています。

・<b>NGの具体例</b>

  • 会社名が「株式会社」ではなく「(株)」と略されている。

  • 履歴書と職務経歴書で、入社・退社の年月が1ヶ月ズレている。

  • 自分の名前や住所に誤変換がある。

「細かいことに気づかない人」というレッテルは、事務職やエンジニア職、専門職にとっては致命傷です。

<b>【改善のヒント】</b>:最後は必ず紙に印刷して読み直すか、生成AIに「誤字脱字や論理的な矛盾がないかチェックして」と依頼するなどのダブルチェックを徹底しましょう。


7. 意外な落とし穴:転職回数や空白期間の「説明拒否」

「書きたくないから書かない」という態度は、採用担当者の不安を増幅させます。

状況 NGな対応 望ましい対応
<b>転職回数が多い</b> ただ羅列するだけ。 「各社で一貫して○○というスキルを磨いてきた」と軸を説明する。
<b>空白期間がある</b> 期間だけ書いて、内容は空欄。 「資格取得のため学習に専念」「家庭の事情により(現在は解消)」と付記。
<b>短期間での離職</b> 理由を書かずに放置。 「社風とのミスマッチを真摯に受け止め、次は○○を重視したい」と反省と展望を書く。

「怪しい」と思われたら、書類選考で落とされます。先回りして不安を払拭するのが書類作成の極意です。


8. まとめ:NGを排除するだけで、通過率は倍増する

職務経歴書において「加点」を狙うのは難しいですが、「減点」を避けることは誰にでもできます。今回挙げたNG例をすべて潰すだけで、あなたの書類は「清潔感」と「信頼感」に溢れた、上位数パーセントの優秀な書類へと生まれ変わります。

自分を飾る必要はありません。ただ、相手にとって<b>「読みやすく、誠実で、論理的であること」</b>。これだけを意識して、もう一度自分の書類を見直してみてください。